論点解説
無人航空機操縦者への行政処分|違反点数と技能証明への影響
技能証明を有する操縦者が航空法違反や重大な不適切運航を行った場合、技能証明の取消しや停止などの行政処分等の対象になります。教則3.1.2(3)5)では、点数表と処分等区分表による処分基準が示されています。学科試験で迷いやすい点数制の考え方を整理します。
行政処分等基準とは
技能証明を有する者が、行政処分に関する基準に定める処分事由に該当する行為を行った場合、技能証明の効力の取消しや停止等の行政処分または行政指導が行われます。
根拠:教則 3.1.2(3)5)
処分等区分表
教則に示された処分等区分表は次のとおりです。
| 点数 | 処分等の内容 |
|---|---|
| 1〜2 | 口頭注意 |
| 3〜5 | 文書警告 |
| 6〜8 | 技能証明の効力の停止3月 |
| 9〜11 | 技能証明の効力の停止6月 |
| 12〜14 | 技能証明の効力の停止1年 |
| 15〜 | 技能証明の効力の取消 |
根拠:教則 3.1.2(3)5)
基本点が高い主な違反行為
点数表では、重大性の高い違反行為ほど高い基本点が設定されています。特に次のような行為は重く扱われます。
15点の基本点が設定されている例
- ・事故が発生した場合に危険防止措置を講じないこと
- ・アルコール又は薬物の影響下で無人航空機を飛行させること
- ・飛行計画の変更指示に従わない飛行
14点前後の基本点が設定されている例
- ・限定外の種類・方法での特定飛行
- ・飛行前確認や衝突予防措置を行わないこと
- ・承認を受けずに行う夜間・目視外・30m未満・催し上空飛行
教則は、基本点に加えて個別事情や過去の処分歴で点数が加重・軽減される仕組みも示しています。
個別事情による加重・軽減
最終的な点数は、基本点だけでは決まりません。教則には、次のような事情を考慮して加重・軽減するとあります。
- ◆重大な悪意又は害意に基づく行為であれば加重
- ◆第三者の負傷結果が生じた場合、常習的な違反である場合は加重
- ◆速やかな是正、自主申告、やむを得ない事情がある場合は軽減の余地がある
- ◆過去に処分等を受けている場合の取扱表も別途定められている
根拠:教則 3.1.2(3)5)
学科試験で押さえるべきポイント
- 1行政処分等基準は点数制である
- 215点以上で技能証明の効力取消しとなる
- 3アルコール・薬物の影響下での飛行は重い処分事由として扱われる
- 4個別事情や過去処分歴で加重・軽減がある
よくある質問
Q行政処分はすぐ取消しになりますか?
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必ずしもそうではありません。教則では点数制が採用されており、点数に応じて口頭注意、文書警告、技能証明の効力停止、取消しが区分されています。
Qアルコール・薬物の影響下での飛行はなぜ重く扱われますか?
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正常な飛行ができないおそれがある状態での飛行は、重大事故につながりやすいからです。教則でも重い処分事由として位置づけられています。
Q飛行日誌を書かないと行政処分の対象になりますか?
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なります。教則の点数表には、特定飛行時に飛行日誌を備えないことや、不記載・虚偽記載も処分事由として明記されています。
Q点数は基本点で固定ですか?
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固定ではありません。教則では、個別事情や過去の処分歴の有無を勘案して加重・軽減を行うとしています。
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読むだけでなく、教則準拠の問題を解くと知識が試験で使える形で身につきます。
✏️学科試験の問題を解く関連する解説
出典:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則(令和7年2月1日第4版)」を根拠に記述しています。最新・正確な情報は同教則および公式サイトをご確認ください。