制度解説

ドローンの機体認証(第一種・第二種)|検査・有効期間・使用条件

機体認証は、ドローン(無人航空機)が使用する機体として国の基準に適合することを証明する制度で、カテゴリーⅡ・Ⅲ飛行の前提条件となります。第一種・第二種の違い、有効期間、使用条件の考え方までドローン学科試験の頻出論点を教則に沿って整理します。

機体認証制度の概要

特定飛行については、航空機の航行の安全への影響や地上・水上の人及び物件への危害を及ぼすおそれがあるため、①使用する機体、②操縦する者の技能、③運航管理の方法の3点について適格性を担保することが求められます。

このうち①使用する機体について、国があらかじめ基準に適合していることを確認したことを証明する制度が「機体認証」です。操縦者の技能に対する「技能証明」とセットで設計されています。

根拠:教則 3.1.2(2)4)、3.1.2(4)

第一種と第二種の違い

機体認証は、対応するカテゴリー飛行に応じて第一種と第二種に区分されています。

区分対応カテゴリー有効期間対応する技能証明
第一種機体認証カテゴリーⅢ飛行1年一等
第二種機体認証カテゴリーⅡ飛行3年二等

根拠:教則 3.1.2(2)4)、3.1.2(4)。機体認証のための検査は、国または国が登録した民間の検査機関(登録検査機関)が実施します。

機体認証を受けた機体の運航ルール

使用条件の遵守

機体認証を行う場合、無人航空機飛行規程に定めた安全性確保のための限界事項等(最大離陸重量・飛行可能高度・飛行可能速度 等)を「使用の条件」として指定し、使用条件等指定書として交付することとしています。機体認証を受けた機体を飛行させる者は、使用の条件の範囲内で特定飛行しなければなりません。

必要な整備の義務

機体認証を受けた機体の使用者は、必要な整備をすることにより、機体を安全基準に適合するように維持しなければなりません。具体的には、機体認証を行う場合に設定される無人航空機整備手順書(機体メーカーの取扱説明書等)に従って整備をすることが義務付けられます。

根拠:教則 3.1.2(4)3)

機体認証と型式認証の違い

関連概念として「型式認証」があります。両者はよく混同されますが、対象が異なります。

機体認証

個々の機体(1機ごと)に対して、安全基準への適合を国が証明する制度。

型式認証

特定の型式(設計・製造上の同一機種)全体について、安全基準への適合を国が証明する制度。型式認証を受けた機体の量産時は、機体ごとの機体認証検査の一部を簡素化できる。

教則の飛行日誌記載項目にも「無人航空機の登録記号及び種類並びに型式(型式認証を受けたものに限る)」の記載が求められています(教則 3.1.2(3)2)a.)。

違反した場合の扱い

機体認証で指定された使用の条件の範囲を超えて特定飛行を行った場合や、整備命令に違反した特定飛行は罰則の対象となる可能性があります。技能証明を有する者は、罰則に加えて技能証明の取消し等の行政処分の対象にもなり得ます。

根拠:教則 3.1.2(3)4)、3.1.2(3)5)

よくある質問

Q

機体認証は誰が実施しますか?

国または国が登録した民間の検査機関(「登録検査機関」)が実施します。

Q

第一種と第二種の有効期間は同じですか?

異なります。第一種機体認証の有効期間は1年、第二種機体認証は3年です。

Q

「使用条件等指定書」とは何ですか?

機体認証を行う際に、無人航空機飛行規程に定めた安全性確保のための限界事項等(最大離陸重量、飛行可能高度、飛行可能速度等)を「使用の条件」として指定して交付する書面です。機体認証を受けた無人航空機を飛行させる者は、この使用条件の範囲内で特定飛行しなければなりません。

Q

機体認証と型式認証は何が違うのですか?

機体認証は個々の機体に対する安全基準適合の証明で、型式認証は特定の型式全体に対する設計・製造の適合証明です。型式認証を受けた機体を量産・使用する場合、機体ごとの機体認証の検査の一部が簡素化されます。

Q

機体認証がなくても特定飛行はできますか?

カテゴリーⅡ飛行については、機体認証・技能証明の両方またはいずれかがなくても、あらかじめ①使用する機体、②操縦する者の技能、③運航管理の方法について国土交通大臣の審査を受け、飛行の許可・承認を取得すれば可能です。一方カテゴリーⅢ飛行は第一種機体認証が必須条件です。

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出典:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則(令和7年2月1日第4版)」を根拠に記述しています。最新・正確な情報は同教則および公式サイトをご確認ください。