論点解説
ドローンの飛行許可・承認が必要なケース|申請先と提出期限を整理
ドローン(無人航空機)で特定飛行を行う場合、リスクに応じて国土交通大臣の「許可・承認」が必要になります。どのカテゴリー・どんな条件で必要になるのか、申請先や提出期限まで、教則に基づいて整理します。
許可・承認の基本的な考え方
航空法では、一定のリスクのあるドローン(無人航空機)の飛行について、そのリスクに応じた安全を確保するための措置を講ずること、または国土交通大臣から許可または承認を取得したうえで行うことを求めています。
特定飛行のうち、カテゴリーに応じて許可・承認の要否と審査内容が変わります。審査の対象となるのは、①使用する機体、②操縦する者の技能、③運航管理の方法の3点です。
根拠:教則 3.1.2(2)5)、5.1
カテゴリー別の許可・承認の要否
| カテゴリー | 技能証明・機体認証あり | いずれかが無い |
|---|---|---|
| Ⅰ | 特定飛行に非該当のため許可・承認不要 | |
| ⅡB | 不要(飛行マニュアルの作成・遵守は必要) | 必要(機体・技能・運航管理の審査) |
| ⅡA | 必要(運航管理について審査) | 必要(機体・技能・運航管理の審査) |
| Ⅲ | 一等+第一種機体認証+運航管理の審査が必須 | |
根拠:教則 3.1.2(2)5)a.・b.。カテゴリーⅡAは、カテゴリーⅡBよりリスクが高いため、技能証明・機体認証があっても運航管理について審査を受ける必要があります。
申請の提出期限と提出先
10開庁日前までに所定の提出先へ
カテゴリーⅡ飛行については、飛行開始予定日の10開庁日前までに、所定の提出先に申請書を提出する必要があります。
20開庁日前までに国土交通省航空局へ
カテゴリーⅢ飛行については、通達「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅢ飛行)」に従って、飛行開始予定日の20開庁日前までに、国土交通省航空局に申請書を提出しなければなりません。
根拠:教則 5.1
カテゴリーⅢ飛行申請の特徴
カテゴリーⅢ飛行は第三者上空を飛行する最もリスクの高い運航であるため、他のカテゴリーと比べて特に重い審査が行われます。
- ◆一等無人航空機操縦士の技能証明+第一種機体認証が前提条件
- ◆飛行の形態に応じたリスクの分析と評価を実施
- ◆評価結果に基づく非常時の対処方針・緊急着陸場所の設定などを記載した飛行マニュアルを提出
- ◆適切な保険への加入など賠償能力の確認を受ける
根拠:教則 5.1(2)、5.3。リスク評価については「安全確保措置検討のための無人航空機の運航リスク評価ガイドライン」の活用が推奨されています。
許可・承認を取らずに飛行した場合
許可・承認を受けずに特定飛行を行った場合、航空法違反となり罰則の対象となる可能性があります。技能証明を有する者は、罰則に加えて技能証明の取消し等の行政処分の対象にもなる可能性があります。
根拠:教則 3.1.2(3)
よくある質問
QカテゴリーⅡB飛行でも必ず許可・承認が必要ですか?
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必要ではありません。カテゴリーⅡB飛行は、技能証明を受けた操縦者が機体認証を受けた無人航空機を飛行させる場合は、特段の手続きなく飛行可能です(飛行マニュアルの作成・遵守は必要)。機体認証や技能証明がない場合のみ、許可・承認が必要になります。
Q申請はいつまでに提出すればよいですか?
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カテゴリーⅡ飛行は、飛行開始予定日の10開庁日前までに所定の提出先へ申請書を提出する必要があります。カテゴリーⅢ飛行は、飛行開始予定日の20開庁日前までに国土交通省航空局へ申請書を提出しなければなりません。
QカテゴリーⅢ飛行の申請には何が必要ですか?
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一等無人航空機操縦士の技能証明と第一種機体認証に加え、リスクの分析と評価の結果に基づく非常時の対処方針や緊急着陸場所の設定などのリスク軽減策の内容を記載した飛行マニュアルの提出が求められます。また、審査では、適切な保険に加入するなど賠償能力を有することの確認が行われます。
Q機体認証も技能証明もなくても飛行できますか?
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カテゴリーⅡ飛行については、機体認証および技能証明の両方またはいずれかを有していない場合でも、あらかじめ①使用する機体、②操縦する者の技能、③運航管理の方法について国土交通大臣の審査を受け、飛行の許可・承認を受けることによって可能となります(教則 3.1.2(2)5)a.)。
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読むだけでなく、教則準拠の問題を解くと知識が試験で使える形で身につきます。
✏️学科試験の問題を解く関連する解説
出典:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則(令和7年2月1日第4版)」を根拠に記述しています。最新・正確な情報は同教則および公式サイトをご確認ください。